三姉妹の3.11の記憶
東日本大震災が起きた「3.11」
あの日、私たち家族はディズニーランドにいました。
ディズニーランドで震災を体験した人は何万人もいるかと思いますが、私たちはさらに貴重な体験をしました。
地震が発生した時、私たちは「トムソーヤ島」から帰る途中の「イカダ」に乗っている状態だったのです。
イカダに乗っていた人はせいぜい20人くらいだったかと思いますので、かなり貴重な体験だったと思います。
ナイスな船頭さん
あの時の船頭さんの対応は大変すばらしかったです。
おそらく地震速報の情報がイヤホンから入ったのでしょう。
乗客に座るよう指示を出しました。
地震速報を聞いていない乗客に説明する暇など無かったので、ただ座るように指示を出したのですが、その真剣な表情から何か大変なことが起きるという緊張感が出ていました。
数秒後、陸が「ドーン」と揺れたのを強烈に記憶しています。
その後も陸の上で強い揺れを何度か体験してますが、あのイカダから見た陸が揺れた時の衝撃は本当にすごい強烈なものでした。
幸いイカダは水の上なのでその衝撃からはまぬがれましたが、遅れて大きくそしてしばらく揺れていたのを覚えています。
子供はわけもわからず必死に私にしがみついていました。
船頭さんの迅速で的確な判断がなければちょうどイカダから降りるタイミングだったので、もしその状況であったら転落する人もいたかもしれません。
本当にナイス判断でした。
ディズニースタッフ神対応
その後、ディズニーランドにいた人達は安全確認が済むまで園内に閉じ込められることになったのですが、ディズニーランドのスタッフさんの温かい対応はすばらしかったです。
3月11日だったので、外はまだ結構寒かったです。
室内に入れずずっと外にいると体はかなり冷えてきました。
途中雨が少し降り出した時は園内が騒然としましたがすぐに止んでよかったです。
さすがに寒くてきついな~と思い始めた頃、スタッフさんが子供がいる家庭を中心に防寒用としてゴミ袋とダンボールを配っていました。
ダンボールってこんなに暖かいのかと感動したものです。
ゴミ袋の方は穴を空けてカッパのようにして使ったわけですが、これの効果は微妙でしたが、子供達はゴミ袋を着るのが楽しかったようです。
ちょうど外でブラブラしているのが飽きた頃だったので楽しそうに走りまわっていました。
また、ポップコーンも無料で配ったりもしていたので、子供達は普段と違うディズニーランドの雰囲気を楽しんでいるようでした。
仕事とはいえ、自分の家族のことだって心配な状況で来場者にサービスしていたディズニーのスタッフは本当に神対応でした。
決して忘れない
私達親はもちろんこの日のことを今でも良く憶えていますが、子供達は成長と共に忘れかけています。
ですが、たまにこの時のゴミ袋を着てダンボールに座っていた写真を見せるとすぐに思い出してくれます。
あの日からしばらく非日常的な出来事が続いていました。
まだ解決してない問題がたくさんあるのに、最近はもう過去の出来事になりつつあるのが残念です。
子供たちには、あの日の事を忘れないように、たまに写真を見せて思い出してもらいたいなぁと思っています。